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乳化剤は 腸のバリアを破壊する

   今年も、秋の学会シーズンが巡って来ました。

  去年のヨーロッパ消化器病週間のメインセッションで話題になったのが、「乳化剤の腸への悪影響」である。

   乳化剤とは、親水性の部分と疎水性の部分を持つ分子で、水と油を混ぜ合わせる働きがある。簡単に言うと石鹸みたいなものである。加工食品をツルツルにして 見た目新しく見えるように使われている。加工食品の殆どに入っている。
   一方、腸の表面には、ぬるぬるとした薄い粘液層がある。生体はそこにIgAを用いて いい細菌をトラップして 腸の細胞を守っている。薄い粘液層は、いわば、地球を守るオゾン層とか SF映画のミサイルを防ぐシールド バリアみたいなものである。
   問題は、このバリアが、乳化剤で薄くなること。口に入れる乳化剤が多いと、この大切なぬるぬるバリアがなくなってしまう。結果、腸には潰瘍ができて、慢性炎症となる。
   学会では、以上のような内容の実験結果が丁寧に議論されていた。簡単に言うと加工食品を食べると腸の病気が増えるというわけだ。
    ウィキペディアで、乳化剤の含まれている食品を調べてみると パン クリーム アイスクリーム ホイップクリーム 乳製品  ちくわ かまぼこ 豆腐 ソーセージ うどん マヨネーズ などなど、何にどれくらい入って入れているかは、書いてなかったが、実際には、加工食品の殆どに 乳化剤の表示がある。
   内視鏡を長年していて、近年、 終末回腸に小さな潰瘍を見つける頻度が高くなってきて、どうしてだろうと思っていた。10人に一人ぐらい終末回腸に潰瘍があるのだ。これだったのかもしれない。またいま 日本では 潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性の腸の病気がうなぎのぼりに増えている。これもまた、乳化剤のせいなのかもしれない。
   テレビを見ていると 腸を守るには、いい腸内細菌をたくさん取れ取れと加工食品業者が宣伝しているが、本当に大事なのは、乳化剤を避けることのようだ。
ということで、私のお勧めは、パンではなくて、ごはん。加工食品ではなくて、原材料を買ってその場で調理したものを食べること。少ない人数の食事を毎日原材料から作り続けるのは大変だから、核家族よりも大家族。そういえば、子育ても核家族より大家族の方が楽だ。