小さな癌を見つけるには、拡大内視鏡が欠かせない。下の図は最近見つけた微小胃癌である。1.5mmの発赤を拡大してみて、異常血管が見えるので癌だとわかる。私が卒業したころは、内視鏡ではせいぜい6mmぐらいまでしか、確実に胃癌を見つけることは出来なかったが、現在は、この毛細血管を観察することで、1mmでも、胃癌とわかるようになった。
この4月の診療報酬改定で、オリンパスのNBI(狭帯域画像)に保険点数200点が付けるべきという中医協の答申は、早期癌の発見を日常の仕事としているものにとっては、大変うれしいことだ。ただ、同等の観察技術のFICE(富士フィルム)は、どうなのであろうか?ちなみに、下の図はFICEによる画像である。NBIだけでなくFICEにも 、癌の発見能を向上させたとする論文がすでにいくつも発表されており、実地の画像でも遜色はない。NBIだけでなくFICEにも保険点数をつけるという公平な取り扱いが 、国民の早期がん発見に寄与することは間違いないと思う。NBIだけでなくFICEにも保険点数を認めるべきだ。
画面中央の異常毛細血管と腺管構造の乱れで胃癌の範囲が正確にわかる。病理結果は高分化型腺癌。深達度m 大きさは1mm未満。
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