中国の古代、今から2238年前、中国を武力によって統一した秦王政(始皇帝)は、不老不死の妙薬を求めていた。全国巡幸して、斉の国(今の青島あたり)を訪れた際、徐福に命じて、東方にある蓬莱の国に、不老不死の薬を求めさせた。蓬莱の国とは、私たちの生きる国、日本であったらしい。 もとより、不老不死の薬などなく、徐福は片道のミッションであったらしい。
さて、現代医学をして、不老不死は可能であろうか?人は個体として必ず死んできた。しかし、細胞は連綿として生き残ってきた。細胞は減数分裂して生殖細胞となり、他者と遺伝子シャッフル して、次世代につながっていく。つまり、細胞レベルでは途中、生殖細胞という変態をするが、人の細胞は不老不死なのである。理論的には、不老不死は可能 かも知れないのである。
老化の研究は進んでいる。一般に、細胞には寿命がある。培養していると、何回か分裂したのち、自然に消滅する。この自然消滅のメカニズムが研究された。よく知られているのは、DNAの螺旋構造を維持するテロメアである。 テロメアはDNAの端にあって、こよりの役を果たす。このテロメアは、細胞分裂するたびに短くなる。そして、一定の長さ以下になると、こよりの役を果たせなくなり、DNAはアンワインディングして 酵素に消化されて、細胞は消滅するらしい。
一方、試験管の中ではがん細胞は、永遠の生命を持つものもある。これらの細胞では、このテロメアを伸ばす酵素、テロメラーゼが働いていた。 テロメラーゼを誘導するか、テロメラーゼをそとから補うこと、これが、不老不死の必要条件であろう。ちなみに、テロメラーゼ関連の薬は、いろいろと開発されているらしい。ただし、その働きを抑えて、癌を治すというタイプの薬のほうが多いようだが・・・。
クリニックの案内・地図|(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック|田渕正文院長の履歴|
田淵正文院長の業績|消化器疾患について|超音波による前立腺がん治療:HIFU | E-mail |