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アメリカ合衆国サンディエゴ消化器病週間 San Diego DDW (digestive disease week)に参加 

第1日目 進歩する学問と技術 テロメラーゼ阻害剤、超細径内視鏡 SFE (scanning fiber endoscope)、硬度表示エコー、NOTESの標準化、内視鏡による消化管壁の縫合技術の評価などなど 

  サンディエゴを訪れるのは、2000年以来、8年ぶりだ。前回は、今は神保町で開業している末岡伸夫先生と一緒に、バレット癌の色素二重染色による拡大内視鏡診断をポスター会場で発表して、一日中、質問者が続くほど、大変注目された。私の開発した染色システムで撮影した色素拡大内視鏡のバレット癌の写真を、スタンフォード大学の消化器病学の教授が、卒業後教育の教材として使いたいと、申し出があったほどであった。最近は、いろいろな問題に煩わされているので、研究に割く精神的ゆとりがないため、今回は残念ながら特に発表はないが、発表がないのは、かえって落ち着いて、多くの発表を聞くことができて、気楽で楽しいものである。

 アメリカの消化器病週間に来ると、ここ2-3年、必ずサプライズな発表がある。今回は、直径1.2mmの操作型ファイバー内視鏡=SFE (scanning fiber endoscope)であった。米国で既に試作機ができて、臨床試験が終わっていたのには、びっくりした。画像もまずまずで、Eric J. Seibel先生いわく、「目を持ったガイドワイヤ」(guide wire with eyes)ということらしい。直径1.2mmという細さも凄いのであるが、これからは1mmを目指すという。この技術はさまざまに利用・応用されることになるだろう。


 それほどではないが、次に、驚いたのが硬度(=軟度)を表示するエコー画像処理システムである。硬い軟らかいは、触診と同じで,臨床上重要であるのは明白であるのだが、膵臓がんや転移性肝臓がんで このシステムによる画像が、がんの存在診断に特に有効であった症例が2-3示されていた。まだ、いろいろと技術的な問題があるようであるが、近いうちに臨床に供されるのは間違いあるまい。


 去年、びっくりしたNOTESであるが、今年は各国から237題もの発表がある。今日は、ドイツから人型練習モデルまでが発表されていた。海外では標準化が近いのである。腹腔内の細菌感染の問題や、胃壁の縫合操作の問題についても、基礎的な発表がなされていた。腹膜炎の問題について、開腹手術と経胃腹腔鏡で、腹腔内汚染があまり変わらないとする発表があった。また、消化管壁縫合技術面では、開発されている縫合技術7つのうち、4つが手縫いと同じ縫合力があるとの発表もあった。私が1999年に始めて報告し、私自身が今でも行っている「クリップによる消化管壁穿孔縫合」も、手縫いとほぼ同等の縫合力という評価であった。(確かに、だから、私の直腸ー尿道漏の縫合がうまくいくわけである。高い縫合力を得るにはそれなりの「こつ」がいるのではあるが・・・・。


 その他、前から報告のあった、テロメラーゼ阻害剤が、第3層試験を終了しそうで、もうすぐ、脳腫瘍グリオーマの治療薬として臨床に出てくる?という。また、テロメラーゼに関連したところでは、肺線維症が挙げられてていた。テロメラーゼ活性が先天的に低めの人に喫煙などの悪化因子が加わって、発生しやすい ことが、ここ1-2年わかってきたようである。抗がん剤としてのテロメラーゼ阻害剤だけでなく、老化や老化に関連した各種疾患治療を目的とした、テロメラーゼの活性剤やテロメラーゼアゴニストの研究も、今後、大きなテーマの一つとなりそうである。

 

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