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皇太子殿下 十二指腸腺腫になる。 十二指腸ポリープの内視鏡的治療のポイント

皇太子さま、6日にポリープ切除手術 2007年5月31日19時53分  読売新聞)

 宮内庁は31日、十二指腸にポリープが見つかった皇太子さまが6月5日に東大病院に入院、翌6日に内視鏡を使った切除手術を受けられる、と発表した。手術後も約2週間の入院と静養が必要という。記者会見した金沢一郎・皇室医務主管によると、皇太子さまは3月24日の定期健康診断でポリープが一つ見つかり、5月12日には内視鏡で組織片を採取、顕微鏡で検査したところ、ポリープは良性と診断された。十二指腸のポリープ切除手術は胃などと違って切除部位が傷付きやすく、皇太子さまのポリープは非常に珍しい場所にあるという。金沢医務主管は「万全を期すため、東大病院で手術することにした」と述べた。手術後は同病院で約1週間の入院、退院後もお住まいの東宮御所で約1週間の静養が必要という。

皇太子さま、6月6日に東大病院でポリープ切除 (2007年5月31日23:00 日経新聞)

 宮内庁は31日、皇太子さまの十二指腸ポリープの切除を、6月6日に東京大学医学部付属病院で行うと発表した。内視鏡を使った切除術で、開腹はしない。5日から約1週間入院し、退院後も東宮御所で少なくとも1週間静養される。同庁によると、ポリープは「亜有茎性良性腺腫」で、大きなものではないという。ただ十二指腸のポリープは症例が少ないため、万全を期して東大病院で専門医らが切除する。皇太子さまは3月24日に宮内庁病院で健康診断を受けられた際に十二指腸ポリープが見つかり、5月12日に同病院で組織片を採取して詳しく調べていた。

皇太子さま、6日にポリープ切除=東大付属病院で-術後1週間入院・宮内庁  5月31日18時0分配信 時事通信

 宮内庁は31日、皇太子さまの十二指腸に見つかったポリープについて、6月5日に東大医学部付属病院(東京都文京区)に入院され、6日に内視鏡で切除すると発表した。皇太子さまは、3月24日の定期健診で十二指腸にポリープが見つかり、5月12日に宮内庁病院で内視鏡で検査を行った。その結果、ポリープは亜有茎性良性腺腫と確認された。十二指腸のポリープは1万人に2、3人程度の珍しいものであるため、万全を期すため設備や人員が整った東大医学部付属病院で切除し、術後の経過も慎重に診る必要があるという。切除後1週間前後入院し、退院後も少なくとも1週間はお住まいの東宮御所で静養する。

東大病院は万全の体制で内視鏡手術へ

 マスコミ各社が、5月31日、一斉に報じたところによると、皇太子殿下の十二指腸ポリープは、亜有茎性の良性腺腫で、発生部位は腺腫としては非常に珍しい場所とのことである。そして、6月6日に東大病院で切除されることになった。東大病院で行うのは術中の穿孔や大出血に備えてのことである。術後2週間の安静を予定したのは、後出血を危惧しているためである。私は十二指腸も含めて、各種ポリープを山のように取ってきたが、穿孔という偶発症は、万が一といったレベルだが、やはり、一定の率でおきてしまう。病変が大きくなると、穿孔や大出血という偶発症の危険率も上がる。偶発症発生のときは、開腹してでも助けようということなのだ。ちなみに、「十二指腸ポリープは1万人に2-3人」という時事通信の報道には、疑問がある。十二指腸ポリープは、2-3人に一人にはあるありふれた病変である。おそらく、今回の皇太子の十二指腸ポリープ、つまり、亜有茎性の腺腫に限ってのコメントを、解釈し間違えたものと考えられる。

 さて、一般に、十二指腸というのは、結構特殊なところである。管腔がせまく、空気の入れ方によっても、スコープの動かし方にかなり制限を受ける。また、十二指腸壁は、1mmの薄さの大腸よりもさらに薄い。特に、膵臓で裏打ちされていないところの、内視鏡的処置は穿孔しないように細心の注意が必要だ。筋層と病変の間に液体を注入して、穿孔のリスクを減らすEMR法を採用するのも一法だろう。十二指腸では、キャップ法やITナイフは穿孔例の報告が多いので、お勧めできない。スネアで切断するとき、通電して妙に硬い感じがしたら、筋層をつかんでいる可能性が高いので、スネアの握りなおしが必要だ。スネアは腰の強すぎるのは避けたほうがよい。病変が大きかったり、特殊な形をしていてスネアがうまくかからないときは、無理に一括切除しようとするより、分割切除のほうが穿孔のリスクは低い。また、十二指腸ポリープは切除後に病変が奥へ落ちていくと予想されるので、病理標本を確実に得るためには、2チャンネルスコープを用いて、ダブルスネア法でやるのがいいだろう。