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ワシントンDDW(米国消化器病週間)報告 NOTES誕生

 さて、今回のワシントンDDW米国消化器病週間の目玉はなんと言っても、「NOTES」であろう。Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery 略して NOTES。1999年、私が、破れた消化管をクリップで縫合した十数例をオーランドDDW米国消化器病週間で初めて発表した。そして、内視鏡でも破れた消化管を縫合できるという概念が生まれた。これが基礎になり、EMRがさらに進化して、より攻撃的なESDの技術が進歩した。その一方で、内視鏡で破れた消化管を縫合する技術の開発が進み、今度は逆に、消化管を破って何かできないかという、発想が生まれてきた。胃を切り開いて、内視鏡を腹腔内に進め、経胃的に腹腔鏡を行う、豚を材料にした動物実験が進められた。2年前のシカゴのDDWで、経胃的腹腔鏡を行い、虫垂を切除した人体での世界初の一例が(インドで実施)ビデオで、発表された。そのときは、口から出てくる虫垂を見て、大変驚いた。凄いことをするものだなと。

 そして、今回、胃経由だけでなく、大腸や膣経由の腹腔鏡も含めて、これらの腹腔鏡による手術に、新たな命名がされた。それが、「NOTES」である。今回は、人で行われた、経大腸的、大腸右半切手術や、豚に対する経大腸的左腎臓摘出術や、豚に対する経胃的膵尾部切除術などなどのすごいビデオが発表されていた。まだまだ、実験的なこのNOTESが今後どう育っていくのか、注目される。米国は、ESDを飛び越えて、NOTESへと進んでいる。