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ヨーロッパ消化器病週間報告

 10月14日から10月19日まで、コペンハーゲンで開かれたヨーロッパ消化器病週間で、注目された新技術はフジノンの発表したFICEシステム。任意の可視波長を画像化するシステムで、今後の発展が期待できそうだ。また、オリンパスのカプセル内視鏡が日本に先立って、ヨーロッパで販売承認されたようである。全体には、IBD(潰瘍性大腸炎やクローン病)の発表が日本に比べて圧倒的に多く、実際、多くの聴衆が集まっていた。


 聴衆は少なかったが、私としては大変注目される発表が、日本からあった。東邦大学消化器内科三木一正教授の発表である。萎縮性胃炎で
CAG-A陽性のピロリ菌に感染している人は、萎縮のない胃でピロリ菌に感染していない人の約40倍の胃癌発生率があった。この数字は、C型肝炎から肝硬変になった人の肝臓癌発生危険度に匹敵する値である。C型肝炎ヴィルスなみの感染予防と治療が、CAG-A陽性のピロリ菌にもおこなわれるべきである。厚生労働省の遅い対応が、これまでも、いまも、多くの胃癌患者発生とその死に結びついており、これ以上の対策の遅れは「行政による不作為の殺人」ともいえ、犯罪的ですらある。エイズのミドリ十字のときのように。