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内視鏡的噴門部形成術、安全なオリジナル手術法を開発。

 逆流性食道炎が国民病である、米国では、胃液の食道への逆流を防ぐための噴門部形成術が盛んである。(噴門部とは胃の入り口のこと)。薬が自費の米国では、薬を長期にわたって服用続けるのは経済的負担が大きいという裏事情もあり、噴門部形成術の価格は70万円ぐらいと聞いている。(米国では、薬代が原則すべて自費で月約2-4万円かかり、内視鏡検査は一流の内視鏡医に頼むと診断だけで27万円相当ぐらいもかかる為、患者は薬も飲まないで治る方法を希望するとの話です。)米国の内視鏡学会では、内視鏡的噴門形成術として4種類ほどが提案されているが、実効性と安全性・簡便性の点で検討すべき点が多いのも現状である。今回、オリジナルに安全で簡便な方法を考案して、臨床的に行ったところ、成功した。手術前は内視鏡が4本入るくらい、開いた噴門が、手術後は内視鏡が一本ちょうど収まる形となった。グレイドDの逆流性食道炎がグレイドAまで改善した。手術料金は10万円から40万円(噴門の開き具合の程度により価格が異なる)。逆流性食道炎をお悩みの方で、この手術法をご希望の方は、外来までお越しください。

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ato2上は手術前、下は手術後です。

 これまでの方法を挙げると、

1)内視鏡の先に特別の円筒の筒を装着して、そこに、食道壁を吸い込み、吸い込んだ食道壁に鍼を貫いて、糸を通し結ぶ方法(Bard社)EndoCinch

2)特殊な蟹バサミのような装置を、内視鏡観察下に胃に入れて、噴門部壁にワインのコルク抜きのような螺旋型の金属を突き刺して、壁を引き上げて挟んで縫い付ける方法。NDO Plicator

3)食道の粘膜下に特殊な樹脂を注入して、食道壁・噴門部を厚くする方法。Enteryx

4)4方向に広がる鈎針のついた特殊な装置で、食道筋層を焼いて傷つけ、食道壁を収縮させる方法。Stretta などがある。

1)と2)の方法は、壁を貫いて鍼が進むので、胃の壁の外の臓器を傷つける危険性がある。たとえば、太い血管を傷つけ大量出血の危険性がある。操作が煩雑で、高価な特殊な装置を必要とする。3)は、現在利用されている樹脂は、生体との適合性が悪くて、しばらくすると離脱して効果がなくなる。4)鈎針が食道壁に穴を開けたりする危険性がある。

今回開発した内視鏡的噴門部形成術は、以上の問題点を克服した方法です。1-2年後に学会で発表する予定です。