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ピロリ菌を心配して、胃癌を早期発見—開腹胃切除を免れる

先日、このホームページをみた30歳の娘さんが、ピロリ菌のいるお父さん(58歳、仮称、小泉純一郎)を心配して、ピロリ菌を退治してほしいと当院を訪れました。まずは、内視鏡検査ということで、上部消化管内視鏡検査を実施したところ、直径3mmの陥凹型早期胃癌が見つかりました。内視鏡で粘膜切除術をおこない、病理検査の結果、病変は粘膜内に留まっていました。粘膜内に留まっていれば、リンパ節転移や、肝転移や、腹膜播種の可能性は、ほとんどありません。小泉純一郎さんは、開腹して胃を切除する必要はありませんでした。娘さんの機転が、お父さんの胃を、いや、命を救ったのでした。

 このような、ピロリ菌を心配して来院して、内視鏡をしてみると胃癌がみつかるという、エピソードはよくある話です。ピロリ菌を放置している人に胃癌が発生してきます。ついでに言うと、大腸ポリープが出る人や癌家系の人は、その人の癌遺伝子が変異しやすいことが知られています。そのような人は、大腸に限らず、腺組織をもつ臓器(食道、胃、十二指腸、胆嚢、胆管、膵臓、肺、腎臓、前立腺、乳腺、子宮)に、それぞれ(食道癌、胃癌、十二指腸癌、胆嚢癌、胆管癌、膵臓癌、肺癌、腎臓癌、前立腺癌、乳癌、子宮癌)が出やすいことが知られています。大腸ポリープがあって、癌家系であって、ピロリ菌のいる人は、三重の胃癌のハイリスクを持っています。当院での消化管ドックを受ける最もメリットのある人たちといえます。