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カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡の開発で可能となった全小腸内視鏡検査

小腸は長さ約5mないし7m、直径1.5cmないし2.5cmの細長い管状の臓器です。2000年以前は、すべての小腸の内側を見ることは、テクニカル的になかなか難しいことでした。ですから、我々専門家は、そのころ、小腸のことを暗黒大陸と呼んでいました。2001年ごろに、カプセル内視鏡が開発されて、全小腸を容易に観察できるようになりました。(ちなみに、主要国の中でカプセル内視鏡が政府に認可されていないのは、日本だけです。アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパの政府はずっと前から認可しています。カプセル内視鏡が使えないのは日本と北朝鮮だけ?!) しかし、カプセル内視鏡の原理的欠点は、組織検査ができないこと、ポリープの切除や、止血処置ができないといったことでした。2002年秋、ジュネーブのUEGW学会のとき、ある内視鏡製作会社の開発責任者から、ダブルバルーン小腸内視鏡を開発したが、売れるだろうか?商品化しても大丈夫だろうか?と質問を受けました。わたしは、その方法はカプセルと違い、組織検査やポリープ切除、止血処置などもできるから、臨床的に有用であり、是非商品化すべきだといいました。翌年の春にダブルバルーン内視鏡は市販され始めて、いまや、全世界で売れています。小腸の病変・病気に対しては、カプセル内視鏡でスクリーニングを行い、ダブルバルーン内視鏡で精査・処置するというスタイルが定着しつつあります。ちなみに、当クリニックでもダブルバルーン小腸内視鏡が可能です。